伴走支援のはじまり② kinntoneの導入 

会計システムと人事労務のクラウドシステムの導入を進めながら、

見積、受注、請求を行う販売管理システムと、製造の工程管理のシステム検討を同時におこなった

 

150社の取引先があるのにもかかわらず、見積はEXCELで作成され、請求書は手書きであった

また、受注に基づく手書きの指示書発行が一部のラインのみで行われていた

 

コンサルとしての役割は、業務フローを可視化することと、システムをどう構築するかを検討することであった

IT企業にいたために、スクラッチ開発とパッケージ導入のメリット・デメリットは認識できている

 

設立半世紀で、IT化が相当遅れている会社は想像以上にITに慣れていない

システムに精通している人材があまりにも乏しい パソコンは事務の人しか使えない

生産管理のパッケージも調査したが、帯に短し襷に長しであまりにもフィット感に乏しかった

また、請求システムと会計システムのデータ連携も実現したかった

 

それを踏まえ、ローコードのkintoneの利用を提案してみた

私自身利用したことがなく、チャレンジではあったが、

会計システムの企業に相談したところ、サイボーズ社のkintoneに長けた優秀な開発会社を紹介いただいた

kintoneの販売管理システムをベースとして、工程管理システムをアジャイル開発してくださるとのこと

こうして、kintoneで販売管理と工程管理の開発がはじまった

 

コンサルとしての私も、ちょっとしたフィールド設計やプラグインソフトを利用した帳票作成などができるようになった

 

開発期間を経て、工場内のネットワーク環境の整備やQRコードを読むスマホの用意、キッティングなど環境設定まで約1年、現場に導入が始まった

kintoneの導入は、ITに慣れない現場からの抵抗が相当あるかもと予想していたが、

何より現場の工場長のトップが、情報の可視化や共有化のベネフィットを十分感じてくれており、積極的に推進に協力してくれた

メンバーに正しく入力することの大切さを訴求し続けてくれてもいる

これが一番の成功の秘訣だと思う

 

導入が始まった1年後の現在は、全工場での導入が行われ、

インボイス請求書が顧客にメールで送付でき、工程管理実績データが画面のダッシュボードで可視化できるようになっている

 

この経験で中小企業がローコードでの開発を行うメリットの多くを知ることができた

次の課題解決に向けて、まだまだkintoneの利用は進化中である

 

画像出展:サイボーズ株式会社 kintoneロゴ

シェアする