「佐藤雅彦展」  新しい×(作り方+分かり方)に出逢う夏の午後 

炎天下の横浜みなとみらい。

連日照りつける太陽に少し辟易しながら足を運んだのは、横浜美術館で開催中の「佐藤雅彦展」でした。

テーマは「新しい×(作り方+分かり方)」

かつて「バザールでござーる」「モルツ」「ポリンキー」など、一世を風靡したCMを手がけ、

さらに「ピタゴラスイッチ」で日常の中に潜む物理や数学の面白さを遊び心いっぱいに表現した佐藤雅彦さん。

その独特の発想の源泉を覗いてみたい、そんな思いで訪れました。

 

展示では、彼の蒐集癖や「枠」へのこだわりが、単なる趣味を超えて、

新しい考え方と表現の本質を探り抜く執念につながっていることが伝わってきます。

ただ、その執念が狂気に見えないのが佐藤さんの凄さ。

彼の手にかかると、理知的でスマートでありながら、誰も思いつかない斬新さが生まれるのです。

優等生的な完成度と意外性のバランスに、何度も「へえー なんておもしろい!」と心の中で叫びました。

 

美術館を出ると、前の噴水広場では幼児たちが水遊びに夢中。

猛暑を忘れさせるひとときに、みなとみらいのおしゃれで開放的な雰囲気をあらためて実感しました。

頭も心も刺激された、印象深い夏の午後となりました。

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