「どうしたらよいのだろう?」その問いを自分に向けるのか、他人に向けるのか。

一年の半分が、あっという間に過ぎていく。

「もう半分」と思うか、「まだ半分」と思うか。

今の私は、「もう半分」という気持ちの方が少し強い。

目の前の仕事に向き合いながら、未来に向けても時間をかけているつもりではいる。けれど、その未来がまだ鮮やかな確信にはなっていない。そんな思いが、「もう半分」という言葉に表れているのかもしれない。

 

今日は、最近感じた出来事について書いてみたい。

ご縁があって、中小企業診断士が行う支援に必要な知識や手法を学ぶ、社会人向けプログラムに関わっている。

受講生は講義を受け、課題に取り組み、4人ほどのグループで約1か月かけて成果物を作成する。そして翌月、資料を提出し、プレゼンテーションを行う。

私の役割は、グループディスカッションの支援だ。

答えを教えることではなく、議論が円滑に進み、目的に向かって前に進めるように関わることを大切にしている。

毎回グループは組み替えられ、リーダーも新たに選ばれる。全員が一度はリーダーを経験する仕組みで、現在は2巡目に入っている。

 

新しくリーダーになった方は、きっと誰もが、

「1か月でチームをまとめ、成果を出すには、どうしたらよいのだろう」

という問いに向き合うことになる。

もちろん、正解はない。

 

このとき、私が大切だと感じるのは、

その問いを自分に向けるのか、それとも他者に向けるのか。

その違いである。

 

正解がないから、不安になる。

それは誰にでも起こる自然なことだ。

経験があれば不安は少し和らぐかもしれないが、それでも未知のことに向き合うとき、人は迷う。

 

その不安を抱えながら考え続けられるか。

いわゆる「ネガティブ・ケイパビリティ」が問われる場面なのだと思う。

さらにその奥には、

「失敗してはいけない」

「うまくできなければ価値がない」

そんな思い込みがあると、不安はさらに大きくなる。

 

すると、人は自然と、

「どうしたらよいですか?」

と他者に答えを求めたくなる。

もちろん、それが悪いことではない。

誰かに相談することも、とても大切である。

 

ただ、自分自身に、

「私はどうしたらよいのだろう」

と問い続ける人は、その問いを抱えながら考え、試し、失敗し、また考える。

そうして試行錯誤を繰り返す中で、自分なりの答えを見つけていく。

 

一方で、誰かがすぐに答えを示してくれる環境では、その安心感に支えられることもある。

だからこそ、支援する側は「どこまで答えを伝え、どこからは相手に委ねるのか」を丁寧に考える必要があるのだと思う。

 

コーチングでは、コーチが答えを教えない。それは相手の可能性を信じているからだ。

そして、答えを教えることで、相手が自ら考える機会を奪ってしまうことを知っているからでもある。

 

もちろん、必要に応じて知識や経験を共有する場面もある。

だから大切なのは、「教えるか、教えないか」ではなく、「今、この人にとって本当に必要な関わりは何か」を見極めることなのだと思う。

 

相手の可能性を信じながら、一歩引いて待つ。

相手が「私はどうしたらよいのだろう」と自分自身に問いを向けられるよう支援する。

そんな関わりを、これからも大切にしていきたい。

それが、私が目指したい対人支援のあり方であり、果たしていきたい役割なのだと、あらためて感じた。

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