伴走支援のはじまり⑤ 経営理念浸透に向けたはじめの一歩

経営理念、いわゆる「ミッション、ビジョン、バリュー」作成の支援を終えた社長の次なるテーマは、

この理念をどう社内に伝えていくかという事項であった

この理念に込めた思いを伝えるだけでは意味がなく、社員一人ひとりが理念を理解し、

行動に具現化してもらうことが必要だと。一朝一夕では叶わないが、まずは幹部を集めて研修をしたいとおっしゃった

 

創業から随分年数を経ていても、管理部門にコストや人を割いてこなかった中小企業は非常に多い

この会社のご多聞にもれず同じような状況であった

人材教育は非常に手薄で、一部の社員を外部研修に派遣する取組みしかやってこなかったとのこと

管理職クラス以上を集める研修を企画し、フォロー研修として、コーチングを数か月実施するプランをご提案した

 

こうして、はじめての社内研修を開催する運びになった

そして、管理職向けのコーチングも始まった

 

伴走支援を行っていく上では、

まず、経営者自身が自社の課題を客観的に認識することから始まり、

その課題に取り組んでいこうと意を決して、アクションプランを一つずつ実行していく

当然、1人で推進していくのではなく、現場を巻き込んで推進していくリーダシップが必要になる

 

課題の見える化や推進のプロセスで、1人で推進するのも、ましてや現場を巻き込むのも 目の前の課題で多忙を極める中小企業の社長には結構重荷である

それゆえ、第三者による伴走支援が欠かせないが、社長の想いだけを支援するでは片手落ちだし、結局うまく行かない

経営者の想いや考えと、現場の幹部の考えや意識のGAPをしっかり認識して、その間を上手に橋をかけることも伴走支援には必要になる

現場の管理職との関係性を築かないと協力もしていただけないのだ

 

管理職のコーチングを行うようになったことで、

経営者と管理職の両者に橋をかける支援が可能となった

目指す目的や方向性をブラさずに、ニュートラルに関わることがより功を奏したように感じている

社長に言いづらいことも、私には言える

 

これを続けることで、何が問題で、何を重点課題として、何に優先的に取り組まねばならないかが明確になってきた

社長と組織課題の深い話がしっかりできるようにもなってきた

 

また、管理職自らが問題意識をもって、何を課題にしてどう取り組んでいくのかをしっかり口に出して、実行するようになってきた

 

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