価値に光を当てる

富士山に初冠雪のニュースが入り、今朝、窓から西を眺めると、雪をうっすらとかぶった富士山が見えた。
一昨日、木枯らし1号が吹いた関東地方だが、今日は幾分暖かく、過ごしやすい一日だった。
10月も終わり、あっという間に今年も残り2か月だ。
今日は、「価値に光を当てる」という話をしたい。
昨日は、二人のクライアントとのコーチングセッションがあった。
一人は、かつての上司との相性が悪く、意に沿わない異動を経験したことが、今でも心の傷として残っている中堅女性リーダー。
もう一人は、トップから期待を寄せられながらも、自分の視野や判断を前提にシステム開発を推進した結果、
上司や部下からの信頼をやや失いかけた経験を持つ、若手事業責任者だ。
いずれも、過去の出来事で味わった悔しさやみじめさを心の中に抱えたまま、思うように前進できないもどかしさを感じていらっしゃった。
けれど、お二人が今、大切にしている価値観や姿勢をじっくりお聴きしていると、違うものが見えてきた。
お二人とも、過去の経験から学び、それを今に活かしながら、真摯に行動されている。
そして、その振る舞いや行動が、上司や部下、同僚、パートナーとの関係性の質を高めることにも、大きく貢献している。
そんなことが、お話の中から伝わってきた。
目の前のクライアントの価値に光を当てる。
その人らしさや、これまでの取り組みを丁寧に受け止め、心から言葉にして承認する。
自分自身の価値に気づいたとき、過去の出来事の捉え方も少しずつ変わっていく。
悔しさやみじめさを感じた経験も、今の自分に活かされている経験として、捉え直すことができる。
周囲の期待に応えられていないところばかりを見て、「自分はダメだ」と捉えるのではなく、今の自分を自分で認められるようになる。
そうすると、これまでの歩みも、これからの成長につながる道筋として見えてくる。
価値に光を当てることで、クライアントは自らの力で前進していくのだ。
コーチが答えを与えるわけでも、過去の経験を無理に肯定的なものに変えるわけでもない。
その人がすでに持っている価値や可能性に気づけるよう、丁寧に耳を傾け、感じたことを言葉にしてお返しする。
そして、ご自身を俯瞰してみるご支援をする。
私は、そんなふうにクライアントと共に在る時間を、大切にしたいと思う。
過去の負の感情を消そうとするのではなく、その経験を経て今を生きている、その人自身の価値に光を当てる。
そんな関わりを、これからも大切にしていきたい。
