揺れても、戻ってこられる自分でいる

10月に入ってから、晴れたり、雨交じりの曇天だったり、天気は目まぐるしく変わる。
朝晩はひんやりすることもあり、体調管理には気をつけないと、と思うこの頃でもある。

日課の散歩では、黄金色の花を咲かせた金木犀の甘い香りが鼻腔をくすぐり、爽やかさが胸いっぱいに広がる。
五月も好きだが、この季節も大好きだ。

 

今日は、担当しているコーチング講座の準備に時間を費やしていた。

そこで出てきたのが、「内的安定性」という言葉。

内的安定性とは、失敗や周囲からの評価によって心が揺らいだとしても、「私は大丈夫」と、自分の軸に立ち戻ることができる状態をいう。

 

仕事をしている以上、さまざまな場面で、

「これでよいのか」
「今のはうまくいかなかった」
「あー、失敗した」

と感じたり、不安になったりすることはある。

もちろん、できる限り大きな失敗にならないように、準備は入念に行う。

とはいえ、「完璧にできた」と自負することなど、私にはまるでない。
何らかの「こうすればよかった」「ああすればよかった」は、必ずといっていいほど出てくる。

しかし、そこで心が揺らぎ、いつまでも落ち込んで自己否定に陥ることはない。

「では、次に活かすにはどうするか」

と、未来に向かって前進させる。
失敗やうまくいかなかったことを、次のための学びに切り替える。

 

この内的安定性があることは、学びを常態化させることにも直結するのではないかと考えている。

くよくよして何日も引きずっているより、四の五の言わずに、前に進むのだ。

だからこそ、プロのコーチである以上、そして、エグゼクティブという非常に高い視座や広い視野を持つ方々を相手にする以上、内的安定性は極めて大切だと考えている。

コーチ自身が「どう評価されているだろう」「今の問いはよかっただろうか」と自分のことばかり気にしていたら、目の前のクライアントに十分に留まることができない。

 

だからといって、心が揺れない人になる必要はないのだと思う。

もし、自分は内的安定性が低いと感じるなら、まずはそのことを自覚し、自分の反応を観察できるようになることが第一歩なのではないだろうか。

「ああ、今、自分は評価を気にしているな」
「失敗することを怖がっているな」

と、自分を少し離れたところから眺めてみる。

 

そうすることで、たとえ自分の心が揺れていたとしても、その揺れに飲み込まれず、目の前のクライアントに留まり続けることができる。

内的安定性とは、揺れないことではない。

揺れても、自分に戻ってこられること。

そしてまた、目の前の相手に意識を戻せること。

そんなことを、今日、講座の準備をしながら改めて考えていた。

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