迷ったときに戻る場所──ICFコア・コンピテンシーを学び続ける理由

2月も中旬に入り、梅は満開に近づいている。
路端の水仙も、ぴんと背筋を伸ばし、健気に咲いている。
三寒四温を経て、本格的な春が訪れようとしている今日この頃だ。

毎月一度、ICF(国際コーチング連盟)が定める
コア・コンピテンシーと倫理規定の勉強会を行っている。
僭越ながら、私はナビゲーターとして解説を担っている。

参加者の皆さんと対話を紡ぎながら、
ほんのひとさじ、言葉の定義やその大切さをお伝えする程度ではあるが、
毎回さまざまな解釈や実践経験からくる示唆を共有していただける。
なかには、これまで培ってきたコーチングの型との違いに戸惑い、混乱される方もいる。

私は、ICFのコア・コンピテンシーは、
世界中のコーチの叡智を集めた傑作だと感じている。
さまざまな素材をことこと煮込み、何度も濾してつくられた、
極上のスープのように、本質が凝縮されている。

“正解”という言葉とは少し違う。
いまの私には「本質的な正しさ」という表現がしっくりくる。
もっと適切な言葉があるのかもしれないけれど。

本質的な正しさとは、
迷ったときに立ち戻れる場所。
立ち返ることのできる拠り所だ。

人は常に正しく在れるわけではない。
良かれと思って進むこともあれば、
「これでよいのだろうか」と迷うこともある。
そんなときに、静かに立ち返ることのできる場所があるということ。
それが、コア・コンピテンシーや倫理規定なのだと思う。

哲学が2500年の時を経ても、変わらない部分を持ち続けているように、
対人支援の本質もまた、変わらないものがあるのだろう。

本質的な正しさとは、
究極「人として」の正しさなのかもしれない。

毎月の勉強会はこれからも続いていく。
コア・コンピテンシーにも倫理規定にも、
生涯学び続けることの大切さが記されている。

学び続ける姿勢そのものが、
本質的な正しさなのだと、私は思っている。

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