W杯と『失敗の本質』から考えたこと ~信じる力を支えるもの~

今朝は少し早起きをして、W杯の日本対オランダ戦をテレビで観戦した。

試合を観ながら、これまでとは少し違う自分の気持ちに気づいた。

 

そう、落ち着いて、安心して観ていられるのだ。

これまでは、先制点を奪われたりすると、「まずいかもしれない」という漠然とした不安や怖れが湧いていたように思う。

相手が強豪であればあるほど、その気持ちは強くなっていた。

 

もちろん今回は前評判もあったのだろう。

それでも試合を観ていて感じたのは、選手たちに動揺が見えなかったことだ。

後半に向かうにつれて相手の動きが少しずつ鈍くなっていくことも感じられたし、身長差という不利があったとしても、

日本の選手たちは最後まで果敢にプレスをかけ、ボールを奪いにいっていた。

 

その姿を見ているうちに、

「このチームなら大丈夫かもしれない」

と思える自分がいた。

 

コーチングの世界では、「相手を信じる」ということをとても大切にする。

相手の可能性を信じること。
成長する力を信じること。

 

テレビ越しの観戦ですら、チームを信じることができると、これほど安心感や落ち着きが生まれるのだと改めて感じた。

どれだけ苦しい展開になっても最後まで諦めない。

日本の強みとしてよく語られるマインドだが、この試合でもその素晴らしさを感じた。

そして、そのような姿勢がチームの一体感を生み出しているのかもしれない。

 

話は少し変わる。

今、ある読書会で『失敗の本質』を読み進めている。

戦略や戦術、上層部の意思決定について分析した名著であるが、

読んでいると「なぜその判断をしたのだろう」と考えさせられる場面が何度も出てくる。

 

そこには、相手を十分に研究せず、楽観的な前提で判断してしまった記述も少なくない。

個々の兵士たちの精神力や勇気は、本当にごくわずかだが語られている。

しかし、それだけでは成果には結びつかなかった。

 

今回のW杯と『失敗の本質』。

スポーツと戦争を単純に比較することはできないが、共通して感じたことがある。

 

それは、土台となる戦略や戦術がどれだけ練られているかということだ。

相手を徹底的に研究し、情報を集め、多くの人の知恵や見識を結集して戦略を描く。

そのうえで技術を磨き、チームとして機能するための準備を積み重ねる。

日本代表の姿からは、そんな積み重ねが感じられた。

 

精神力だけではない。

信頼だけでもない。

それらを支える土台があってこそ、人は育ち、チームは成果を生み出すのだろう。

そんなことを考えさせられた一戦だった。

この先も、日本代表の試合を安心して見守る私がいるような気がする。

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